◆筆者プロフィール

アニメ考察歴10年以上。伏線・キャラ関係性・ランキングを中心に、
視聴体験と公式情報をもとに考察記事を執筆中。
「葬送のフリーレン」では魔族の言語が欺瞞と結びつけて語られています。なぜ魔族の言葉は人間の言葉と根本的に異なり、嘘を真実のように紡ぐのでしょうか。
この記事では、原作をもとに以下を紹介・考察します。
- 魔族の言語の特徴
- 欺瞞の本質
- 人間との違い
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葬送のフリーレン|魔族の言語の特徴
騙し・誘き寄せるための道具
魔族は、人間と同じ言葉を話します。しかし人間のようにコミュニケーションの手段ではなく、むしろ騙し・誘き寄せるための道具として利用されていますよ。
魔族は人間を利用する存在として描かれており、多くの場合、倫理や正義といった人間にとって普遍的な価値を共有していません。誕生したばかりのころの魔族は「人間の声を真似て人間をおびき寄せていた」とも記録されています。
2巻14話では、大魔法使いフランメは魔族を言葉を話す魔物と定義しているほどです。
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アニメ1期7話では魔族のリュグナーが言葉巧みに人間に和平を申し込み、最終的には町を滅ぼそうと考えていました。
魔族のマハトについてはこちらもぜひ。
魔族の言語は、人間のように他人を理解しようというものではなく狩りのための手段といえます。
葬送のフリーレン|魔族の言葉の欺瞞の本質
人間を油断させるための罠
魔族の言葉は欺瞞そのものであり、言葉の表す意味と受け手が受け取る意味が根本的に食い違っています。
魔族は人類を食料と見なし、言語を狩猟や自分の延長として利用してきました。アニメ7話の回想シーンでは死の間際に魔族の子が「お母さん」とつぶやき、人間の同情を引いている場面がありましたよ。
『葬送のフリーレン』の、魔族の子の「お母さん」という命乞いの言葉。あれはまさに、言葉のもつ嘘ごまかしと「言葉だけの共感」の残酷さを象徴していると思います。フリーレンが一切動じないのは、言葉の裏にある真意を見抜いているから。これは現代社会でもよくある光景じゃないかなと。
— ゆた先生 (@sp_mentor_hero) June 15, 2025
フリーレンが、魔族と人間は分かり合えないと感じている理由の魅せ方が上手いな。確かに魔族と言えど、小さな子が「お母さん…」なんて漏らしたら見逃さざるを得ないわな#葬送のフリーレン
— レッド (@xd7_os) November 22, 2023
このようにSNSでも、魔族の言葉の欺瞞をアニメ7話の回想シーンで感じたという人が多かったようです。
言葉という形式を共有しながら、そもそも目的も価値も違う言語行為を行っているということが、魔族の言葉が欺瞞と言われる所以と思いますよ。
魔族と人間との意思疎通の困難さを物語に強い緊張感を与えています。
葬送のフリーレン|魔族と人間との違い
価値観と生態系が完全に異なる
魔族は人類を食料とするために進化を遂げ、外見や知性を人間に似せた存在で、人間とは価値観と生態系が完全に異なります。
- 魔族:孤立し、欺き、生を蝕む存在
- 人間:共に生き、死を受け止め、絆を紡ぐ存在
魔族は個人主義的で家族や絆の概念が希薄です。嘘の言葉を武器とし、自らの目的達成のためには人間を騙すことを厭いません。
さらに魔族にとって死者は無意味なもの」とされ、死んだ者を悼むなどという感覚が欠如している場合があります。断頭台のアウラは第3巻18話で死んだ勇者ヒンメルに怒られないような周りくどい戦術をとるフリーレンのことを心底理解できない様子でした。
「ヒンメルはもういないじゃない。」
断頭台のアウラが無自覚で踏んだ地雷
フリーレンが静かにブチギレたのは先にも後にもここだけだよな…#フリーレン pic.twitter.com/glEg01EwMi— りんむー (@lingmuG) November 3, 2023
みんな大好きアウラちゃんの名台詞「ヒンメルはもういないじゃない」
フリーレンを煽ってる風でもなく本当に不思議そうな様子でキョトンと言うのが、どこまで行っても人の心が分からない魔族の言葉って感じがして完璧
#フリーレン
#frieren pic.twitter.com/nEG5p3npVx— 俄雨の降る日には (@rain_shower0119) November 3, 2023
このようにSNSでは、このセリフで魔族と人間の違いを感じたという声が多かったです。
人間は共感や道徳的判断を備え、他者との繋がりを重んじます。たとえばヒンメルは周囲の感情を読み取り、平和の実現に努めました。
そんなヒンメルの死を忘れないでおこうと、祭りを開いたり、ヒンメルの像を大切にしたりしている地域も残っています。
ヒンメルの像についてはこちらもぜひ。
魔族と人間の対立は、単なる善悪の戦いではなく、根本的な価値観の違いを反映した深いテーマといえますね。
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まとめ
今回は魔族の言語について紹介しました。
- 魔族の言葉は騙し・誘き寄せるための道具
- 人間を油断させるための欺瞞的なもの
- 魔族と人間は価値観と生態系が完全に異なる
魔族と人間は、言語や見た目は似ていても、本質的に異なる存在です。魔族は人間を食べるために、言葉を巧みに利用します。人間と魔族が言葉を交わしたとしても、コミュニケーションは成立しないのではないでしょうか。
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本ページの情報は2025年11月時点のものです。最新の配信状況は公式サイトにてご確認ください。


